5月の生き物観察会~野の花苑の
つづきです。
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弁天坂~見晴らしの丘で見られた植物
ノイバラ(野茨)
バラ科バラ属の落葉ツル低木。
ノバラ(野薔薇)ともいう。
日本のノバラの代表的な種。
沖縄以外の日本各地の山野に多く自生し、枝に鋭いトゲがある。
赤い果実は、利尿や便秘の治療に薬用される。
和名の由来は、とげが多い木であることから、元々有棘の低木類のバラを茨(いばら)と呼んでいて、野生であることから「野」がついてノイバラとなったものである。
別名ノバラ(野バラ)とも呼び親しまれ、日本のバラの代表的な原種である。
身近に見られるいわゆる「野バラ」は、大半が本種である。
ノイバラももう終盤でした。
イボタノキ
モクセイ科イボタノキ属の落葉低木。
樹皮上に寄生するイボタロウムシの分泌する「いぼた蝋」は、蝋燭の原料や家具のつや出し、日本刀の手入れに用いる。
いぼた蝋を家屋の敷居に塗ると、戸の滑りが良くなることからトスベリノキの異名でもよばれる。
ネコハギ
葉をさわると、まるで
猫をさわっているような
柔らかい肌触りです。
それが名前の由来のようです。
花は7月~9月。
白に紫の斑紋がある花が咲くそうです。
花が咲くのが楽しみです。
モミジイチゴ(紅葉苺)の実
東日本に分布。和名は、葉がモミジに似ているためこの名がある。
黄色い実をつけるためキイチゴ(黄苺)の別名がある。
果実は食用になる。
あともう少しで熟すようです。
楽しみです(^^♪
コウゾリナ(髪剃菜)
「昆虫のすみか」の中に生えています。
キク科コウゾリナ属の二年草。
茎や葉に剛毛があり、さわるとざらつくところから、それをカミソリに例えてこの名がついた。
(春の山野草ポケット図鑑より)
ユウゲショウ(夕化粧)
和名の由来は、午後遅くに開花して、艶っぽい花色を持つことからとされるが、実際には昼間でも開花した花を見られる。
原産地は南米から北米南部。現在は帰化植物として世界の温暖な地域に広く分布する。
日本では、明治時代に観賞用として移入されたものが関東以西に野生化しており、道端や空き地でもよく見かける。
ニワゼキショウ(庭石菖)・オオニワゼキショウ(大庭石菖)
北アメリカ原産。
明治年間に栽培植物として渡来し、現在では各地の日当たりのよい道端や芝地などによく見られる。
(春の山野草ポケット図鑑より)
一年草のものなど、
いろいろな種類のニワゼキショウが
あるようです。
調べてみましたが・・・
種類の判別については、
専門家でも悩むそうです。
ニワゼキショウの仲間を正確に見極めるのはかなり難しい。
原産国の北米でも分類方法について争いがあり確定を見ていない。
オオニワゼキショウは、ここ30年にわたって学名の確定を見ない難解種族である。
見た目の特徴は確かに存在するも、詳細に検討するほどニワゼキショウに近づいてゆく。
(帰化&外来植物見分け方マニュアル950種より)
ということで、見ていると、
どれがニワゼキショウで
どれがオオニワゼキショウなのかも
分からなくなってきます。
エゴノキ
果実を口に入れると喉や舌を刺激してえぐい(えごい)ことに由来する。
(ウィキペディアより)
森のシャンデリアとよばれます。
白いお花がたくさん垂れ下がり、
見事です!!!
シロツメクサ(白詰草)
生き物観察会では、
あまりにも見慣れ過ぎていて
スルーされてしまうシロツメクサと
アカツメクサ。
ヨーロッパ原産の外来種です。
子供の頃はよく花輪を作って
遊びました。
四つ葉のクローバー探しは
いまだにはまってしまう遊びです!
ヤマボウシ(山法師)
ミズキ科ミズキ属の落葉小高木
あるいは落葉中高木。初夏を代表する花木。
和名ヤマボウシの由来は、中心に多数の花が集まる頭状の花序を法師(僧兵)の坊主頭に、花びらに見える白い総苞片を白い頭巾に見立てたもので、「山に咲く法師」(山法師)を意味するといわれている。
ヤマボウシのお花を見ていると
清々しい気分になってきます。
見晴らしの丘で見られた昆虫
ヨコヅナエゴサシガメ
・大きさ:16~24mm
・出現期:5月~9月
黒い体色に赤い模様が特徴的なサシガメ。
本種はもともと日本には生息してなく、インドから中国に分布していたのが帰化したものである。
肉食性のカメムシで、昆虫の体液を吸う。
成虫は前翅からはみ出している腹部の周りの模様が化粧回しに見えることからヨコヅナサシガメの和名がある。
国内に生息するヨコヅナサシガメ属(Agriosphodrus)は本種のみ。
背中側の写真が撮れなかったので、
また出会えたら撮りたいと思います。
わざわざお腹側を撮った理由は、
赤いダニ、共生タカラダニの幼虫が
お腹についているということから。
この時期によく見られるようになる
赤いダニ、タカラダニの幼虫は
他の虫に寄生して育つのだそうです。
もともと足のつけ根やお尻に
赤い模様があるヨコヅナエゴサシガメ。
でも、赤い模様がたくさんあり過ぎなので
タカラダニの幼虫もついているようです。
ツマグロヒョウモン
正面からしか写真が撮れなかったので
よくわかりませんね。
去年撮った写真を参考に!
見晴らしの丘にて撮影
交尾中のツマグロヒョウモンです。
翅に黒と白の模様があるのがメスで、
オレンジ色に黒の転々模様があるのが
オスなのだそうです。
今回出会ったツマグロヒョウモンは
オスですね。
これから冬まで見られるので
楽しみです。
ツマグロヒョウモンについては、
こちらのブログに基本情報を
載せています。
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ハラビロトンボ雄
・大きさ:3~4㎝
・分布:北海道から種子島
・出現期:4~9月
平地や丘陵地の湿地などで見られる。
体が扁平で、腹部が幅広いトンボ。
なわばりをつくり、ほかの個体が侵入するとホバリングしながら腹をそり返すようにしてにらみつけ追い払う。
(ポケット図鑑田んぼの生き物400より)
最近になって知ったのですが、
トンボはメスとオスで
模様や色がぜんぜん違うものも
多いのですね。
ハラビロトンボもその一つです。
ムネクリイロボタル
ホタル科の昆虫。
・大きさ:6~8mm
・分布:本州・四国・九州で範囲は広いものの実際の生息地は限定的
・出現期:6~7月(成虫)
湿潤な環境に多く見られ、山林を背景にした林縁の草地、あるいは林床の草地などに見られ、人家周辺に出現することもある。
成虫は昼夜共に活動する。
産卵は地中に行われる。
幼虫はオカチョウジガイなどの陸生貝類を捕食する。
歩行能力は低く、草の上に這い上ることなどは出来ない。
また夜間に地表で連続的な光を放ち、その光は成虫のそれより強い。
地中に蛹室を作って蛹化する。
とにかく小さい!
よほどの虫好きでないと
見つけられないと思います。
幼虫の光の方が強いとのこと。
見てみたいですね~!
見つけるのは至難の業なんでしょうね。
ベニシジミ
今年はベニシジミが
たくさん見られています。
これも、スイバやギシギシなどの
ベニシジミの食草を大切に残した
成果だと思います。
地味な草だし、大きくなるので
刈られる対象の雑草です。
見晴らしの丘もそろそろ草刈りの時期で、
刈られてしまうので、今のうちに
スイバやギシギシを移植しようと
思っています。
ベニシジミの基本情報はこちらを
ご覧ください。
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シオカラトンボ
「シオカラトンボです」と紹介された時、
え?私の知っているシオカラトンボと違う!
と思いました。
このトンボはメスなのだそうです。
私の知っているシオカラトンボはオスでした。
ハラビロトンボのところでも書きましたが、
オスとメスで色も模様も全然違います。
・大きさ:4~6㎝
・分布:日本全国
・出現期:4~10月
低山地の池、湿地、水田、公園などで見られる。
明るく開けた場所に多い。
腹部の白粉を塩に見立て、この名がついた。
オスは背に白粉、メスは麦わら模様。
メスや未成熟のオスは黄色く小さな黒斑があるので、ムギワラトンボと呼ばれる。
産卵期には水をはじき飛ばして水面に卵を散らす。
(ポケット図鑑田んぼの生き物400より)
クロハナムグリ
コガネムシ科の昆虫。
ハナムグリの仲間であるが背中はつや消しの黒に白い斑紋がある。
・大きさ:12.7~15.2mm
・分布:日本では北海道から九州、国外では台湾、朝鮮半島、中国、ロシア南東部、モンゴル、インドシナ半島
・出現期:5~8月
平地から中山帯に見られる。
餌は蜜と花粉で、主に花に集まる。
珍しいハナムグリなのだそうです。
一見地味ですけどね・・・。
くわくわ森で見られた植物
アメリカフウロ(アメリカ風露)
北アメリカ原産。
昭和初期に渡来し、現在では都市周辺を中心に、本州以南にかなり広く見られる。
(夏の山野草ポケット図鑑より)
そこらじゅうで見られます。
フウロだけあって、
山野草のようなかわいらしいお花
ですが・・・
増えすぎるのは考えものですね。
ガマズミ
ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木。
くわくわ森にはたくさんの
ガマズミの木があります。
どの木もたくさんの花をつけ、
森の中が白くて美しいです(^^♪
一つ一つのお花もかわいいです。
フタリシズカ(二人静)
センリョウ科センリョウ属の多年草。
花穂がふつう2本あることからこの和名があるが、3本、4本、もっと多いこともある。
(春の山野草ポケット図鑑より)
ウツギ(空木)
アジサイ科ウツギ属の落葉低木。
和名のウツギの名は「空木」の意味で、幹(茎)が中空であることからの命名であるとされる。
花は卯月(旧暦4月)に咲くことからウノハナ(卯の花)とも呼ばれる。
ウツギの花もとっても華やかで
美しいです。
クワ(桑)の実
クワ科クワ属の落葉高木、または落葉低木。
クワの名の由来は、カイコの「食う葉」が縮まったとも、「蚕葉(こは)」の読みが転訛したともいわれている。
かわいらしい実が生り始めていました。
クワの実、美味しくて大好きです!
ウコギ(五加木)の実
かんざしのように垂れ下がっているのは、
クヌギの花柄です。
ウコギの実は、花火のような形に
なっている方です。
ウコギ科ウコギ属の落葉低木。
葉が開く前の若葉は食べられるそうです。
噂によると、東北などの
寒い地方の方が美味しいそうです。
お花は、4月に咲いていましたが、
星みたいでかわいかったです。
キンラン(金蘭)の種
ラン科キンラン属の多年草。
種の中にたくさんの細い綿毛が
できるそうです。
この後も見守っていこうと思います。
イイギリ(飯桐)の花
ヤナギ科イイギリ属の落葉高木。
1週間くらい前は丸いものが
たくさんついていました。
実なのかな?と思っていましたが、
つぼみだったのですね。
お花は緑色で色は目立ちませんが、
雄しべが華やかでかわいらしいお花です。
昔は、この葉っぱでご飯を包んだそうで、
葉が桐に似ているから
飯桐という名前がついたそうです。
くわくわ森で見られた昆虫
アカサシガメ
サシガメ科の昆虫。
・大きさ:15~16mm
・分布:日本では本州、四国、九州など。国外では台湾、朝鮮、中国、ベトナム、インド
鱗翅目の幼虫、ハムシなど小型の昆虫を捕食する。
カマキリ
私、カマキリ苦手なんです。
昆虫全般苦手なのですが、
大きなカマキリは特に苦手です。
だからか・・・写真はピンボケでした(笑)
カマキリも脱皮するのだそうです。
脊椎動物のように骨を持たない昆虫は、
外骨格といって、
かたい殻のようなもので
おおわれているのだそうです。
大きくなる時は、脱皮して
一回り大きな外骨格になるとのこと。
今まで知りませんでした。
脱皮した抜け殻を見ないな・・・と
思って聞いてみたら、
「カマキリは脱皮した抜け殻を
食べてしまうことが多い」のだそうです。
***
お昼は、山野の食べられる植物に詳しい方が
スイカズラ水をごちそうしてくださいました。
ペットボトルにこのくらい↓
スイカズラの花を入れて水を入れて
冷蔵庫で水出しします。
スイカズラ水も花の香りそのままの
オシャレな味がして美味しかったです(^^♪
ごちそうさまでした!
5月の生き物観察会~田んぼから境川遊水地につづく
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参考文献