毎月第一火曜日に天王森泉公園で
開催されている生き物観察会ですが、
雨で延期になり
5月12日(日)に開催されました。
野の花苑で見られた生き物たちを
ご紹介します。
植物
白アヤメ(白菖蒲)
植物はよくできていて、
アヤメの模様は
虫に受粉してもらうための
誘導になっているそうです。
白アヤメで言うと、
黄色のところが
「ここに着地してください」
というサインで、
さらに奥に誘うように
黄色い模様が続いています。
虫たちは、誘導されるがままに
花の奥に入り、蜜をいただき
受粉に協力するのだそうです。
お互いにありがたい存在同士
なのですね!
ウツボグサ(靫草)
ウツボグサって、
遠くの山に行かないと
見られないものだと
思っていました。
いつもそんなことばかり
言っていますが・・・
遠くに行かずとも
美しいウツボグサのお花が
見られることに感激しています。
ゲンノショウコ(現の証拠)
下痢止めや腹痛の薬草として有名。
飲めばすぐに薬効が現れるということからこの名がある。
(秋の山野草ポケット図鑑より)
図鑑には、花期が
7月~10月と書かれています。
秋の山野草図鑑に載っている
のですが・・・
咲くのが早いですね!
1~1.5㎝くらいの、
とてもかわいらしいお花です。
日本の山野や道端に普通に見られていた
植物なのだそうですが・・・
今は、同じフウロソウ属の
アメリカフウロに取って代わられている
感じです。
ミヤマヨメナ(深山嫁菜)
キク科̪シオン属の多年草。
春に開花する数少ない野菊の一つ。
園芸植物としてよく知られるミヤコワスレは本種の園芸品。
(ウィキペディアより)
オオハンゲ(大半夏)
地下に直径3㎝ほどの球茎がある。
和名は半夏(ハンゲ:カラスビシャクのこと)に似て、全体が大きいことによる。
(夏の山野草ポケット図鑑より)
すごく大きな葉っぱですが、
花はどこにあるか分かりますか?
花も緑色です。
ガマズミ
ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木。
今が花盛りです!
秋には赤い実がなり、
食べられるそうです。
アワモリショウマ
白い花が泡のように見えることから
名前がついたそうです。
ギョウジャニンニク
若芽は山菜として食べられ、
滋養によいと言われます。
野の花苑のギョウジャニンニク、
増えているそうです。
ユキノシタ(雪の下)
日本と中国の原産だそうです。
ワサビ田の下流のところに
群生しています。
暑い日は涼しげな姿で癒されます。
ワサビの種
日本原産です。
根茎と葉が食用になります。
根をすりおろして薬味にしている
とばかり思っていましたが、
根茎・・・茎なのですね。
あの凸凹したくぼみは、
葉が落ちた跡なのだそうです。
こんな形で種がつくのですね。
なるべく種を遠くに落とすため、
茎が倒れてまるで蔓のようになります。
種は豆のような形です。
ミゾホオズキ(溝酸漿)
湧水のほとりに生えます。
天王森泉公園では、
ワサビ田の脇に咲いています。
ヘビイチゴ(蛇苺)の実
在来種。
4月に黄色い花を咲かせていましたが、
5月の今は、赤い実をつけていました。
ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)の実
在来種。
ヘビイチゴに似ていますが、
花も実もヘビイチゴよりも大きいです。
写真の右の実がヤブヘビイチゴの実。
左の実がヘビイチゴの実です。
キツネアザミ(狐薊)
キク科キツネアザミ属の二年草。
アザミの花に似ていますが、
アザミではなく葉は柔らかいです。
ノアザミ(野薊)
キク科アザミ属の多年草。
こちらは正真正銘のアザミ。
葉がトゲトゲです。
イヌガラシ(犬芥子)
トウバナ(塔花)
シソ科トウバナ属の多年草。
やや湿り気のある道端や
水田の畔などに生える。和名は、花序の様子を塔に見立てたもの。
(春の山野草ポケット図鑑より)
イヨカズラ(伊予葛)
海岸近くの草地に生えていることが
多いそうです。
天王森泉公園は、湧水があるので
水があるところに生える植物は
合うようです。
私はイヨカズラ、
初めて見ました!
昆虫
ニッポンヒゲナガハナバチ
オスの触角が長い
14mmくらいのハチ。4月~5月春のみに出現する。
巣は土の中につくる。
メスは触角がそんなに
長くならないそうです。
ウツボグサの花の中に
ガッツリ頭を突っ込んで
蜜を吸っていました。
ウツボグサも受粉してもらえて
ありがたいハチさんなのだそうです。
ベニカミキリ
大きさ13~17mmのカミキリムシ。
見られる時期は、4~6月。
とてもきれいな赤に、
胸のところの黒い斑点模様がオシャレです。
コアオハナムグリ
大きさ10~14mm
5月~10月にみられる。
マーガレットの花に顔をうずめて
いつまでたっても動かなくて・・・
眠ってるの?という感じでした。
虫に詳しいHさんは、
「受粉してほしい花にとっては
ちょっと迷惑な虫さんですね!」
と言っていました(笑)
蜘蛛の団居(まどい)
クモ類は一腹の卵を糸で包んで卵嚢を作る。
卵が卵嚢内で孵化すると、一令幼虫は卵嚢内に止まり、もう一度脱皮して二令になって初めて出てくる。
多くのクモ類ではしばらくの間はこの卵嚢の周囲に子グモが集まって過ごす。
これを「まどい(団居)」と呼ぶ。
私は蜘蛛の団居、
初めて見ました!
黒い塊は、子蜘蛛たちの
集まったものなんですね。
これを棒でポンポンと軽く叩くと・・・
蜘蛛の子たちが散り散りに
なりました。
この様子から、
「蜘蛛の子を散らす」という
言葉が生まれたのだそうです。
お~~~~!
そうだったのか!と感動!
アシブトハナアブ
大きさ12~14mm
3~10月に見られる。
都市周辺にもよく見られる普通種。
普通種というくらいなので、
きっとよく見かけているハナアブ
なのでしょう。
でも、初めてきちんと見ました。
今までは、ハチだと思って
いたと思います。
知っているとおもしろいですね!
シマサシガメ
・大きさ:13~16mm
・見られる時期:6~8月
肉食性で、チョウ、ガの幼虫など他の昆虫を捕らえ、口吻を突き刺して体液を吸う。幼虫で越冬する。
カメムシの仲間なのだそうです。
こんなにスタイリッシュな
カメムシもいるのですね。
ムシヒキアブ
ムシヒキアブの仲間。
交尾中でした。
ヤブキリ
ヤブキリの若令幼虫のようです。
大きくなると、45~58mmに
なるそうです。
このヤブキリのこどもは
まだ30mmくらいの大きさでした。
6~9月に見られ、
ジーーー
シリリリ
と鳴くそうです。
(参考:昆虫エクスプローラ)
5月の生き物観察会~見晴らしの丘からくわくわ森につづく
whispering-of-trees.hatenablog.jp