2月の生き物観察会~野の花苑の植物たち

毎月第一火曜日に開催している
天王森泉公園の生き物観察会ですが、
雪が降ったため翌日の水曜日に
順延になりました。

 

2024年2月7日(水)の生き物観察会、
野の花苑で見られた植物たちについての
備忘録です。

 

 

咲いていた植物

寒咲きアヤメ

こんなに寒い季節にアヤメ?と
びっくりしましたが・・・

寒咲きアヤメは、欧州産の
アヤメなのだそうです。

 

ペラペラヨメナ(源平小菊)

別名、ゲンペイコギク(源平小菊)。

源氏の白色と平氏の赤色をもつ
キク科のお花だから、
そんな別名があるそうです。

 

米原産で、岩場や石の間に生えます。

 

キクザキリュウキンカ

キクザキリュウキンカ

日が当たると花開き、
日が当たらないと花は開かないそう。

まるで、パラボラアンテナのようなお花。

 

ヨーロッパ原産。

 

福寿草

ザ・日本の冬を代表するお花!

雅な雰囲気で、見つけると嬉しいお花です。

 

しだれ梅

梅は華やかだしよい香り。

福寿草と合わせてめでたいお花
というイメージです。

 

 

つぼみがついていた植物

寒葵(カンアオイ)

寒葵(カンアオイ

葉っぱの下に見えるのがつぼみ。

地味な花が咲くそうです。

咲いたらまた写真に撮りたいと思います。

 

ユキワリイチゲのつぼみ

ユキワリイチゲのつぼみ

葉っぱも花も、まるで枯葉のようで
見落としてしまいそうです。

 

キンポウゲ科のお花。

 

冬芽

ガマズミの冬芽

ガマズミの冬芽には、
ビロード状の毛が生えていて
冬芽を寒さから守っています。

 

対生枝。

植物には、枝や茎が
向かい合って生えているものと、
交互に生えているものがあります。

 

向かい合って生えているものを対生

交互に生えているものを互生と言います。

 

対生枝を持つ木は
剪定が難しいそうで、
庭木には向かないと言われているそうです。

 

三大美芽のコクサギの冬芽

クサギの冬芽

クサギは、小臭木。

 

三大美芽の一つだそうです。
三大美芽の他の2つは、
ザイフリボク
ネジキ
だそうです。

 

アカシデの冬芽と虫こぶ

アカシデの冬芽と虫こぶ

アカシデのシデは、
紙垂のこと。

紙垂は、注連縄や玉串、祓串、
御幣などにつけて垂らす、
特殊な断ち方をして折った紙
(ウィキペディアより)。

お花の形が紙垂(四手)に似ているそうです。

 

幹がねじれるのが特徴だそうです。

 

この虫こぶは、
アカシデメムレマツカサフシ

漢字で書くと、
赤四手・芽・群・松毬・五倍子。

フシダニの一種が芽に刺激を与えて
変形したのが、この虫こぶだそうです。

 

虫こぶの中には、その虫の卵が
産み付けられているそうです。

虫こぶはその虫にとって
お菓子の家のようなもので、
栄養たっぷりの虫こぶを食べて
育つのだそうです。

葉っぱ

植物たちの葉っぱは
日頃見向きもされません(個人的見解?)。

花や実がついていれば
何の植物かわかっても、
葉っぱだけだと何の植物か
分からないことが多いのではないか
と思います。

でも、野の花苑で植物たちのお世話をする
ボランティアさんたちの中には、
冬の葉っぱを見ただけで、
何の植物か分かってしまう方々も
いらっしゃいます。

そんな方々から
「これは○○の葉っぱよ!」と
教えていただいているうちに、
私も葉っぱを見ただけで、
何の植物か分かるようになりたいな~と
思い始めました。

今回は、写真を撮った3つの植物を
ご紹介します。

 

ゲンノショウコの葉

ゲンノショウコ

フウロみたいな葉っぱだな、と思ったら、
フウロソウ科フウロソウ属の
多年草だそうです。

最近道端で見かけるフウロソウは、
アメリカフウロが圧倒的になっている
と思います。

日本で昔から生薬として使われてきた
ゲンノショウコ

ボランティアのSさんは
「かわいいお花が咲くのよ!私好きなの」と
おっしゃっていました。

どんなお花が咲くか楽しみです。

 

キュウリグサの葉

キュウリグサのロゼット。

春に水色のかわいらしいお花を咲かせます。

わすれな草によく似ています。

でも花が小さいので、
よく見ないと見落とされてしまう
かもしれません。

私は小学生の頃からこの花が好きです。

なのに、冬の姿は知りませんでした!

キュウリグサの名の由来は、
葉っぱを揉むとキュウリのような香りがする
ことからその名がつけられたそうです。

冬もキュウリグサの名の由来の葉っぱは、健在ですね!

 

ホタルカズラの葉

ホタルカズラ

春に青い花が咲くそうです。

色が、ピンク・紫・ブルーと変化するそうです。

横に這って根づき、増えていきいます。

「カズラ」と名前がつく植物は、
つる性の植物なのだそうです。

こちらも花が楽しみな植物の一つです。

 

雪で倒れたばくちの木

ばくちの木

この辺りでは珍しい木だそうです。

ばくちの木の根元には
湧水の小川が流れています。

そのせいで、
根張りが偏っていたのか、
今回の雪で倒れてしまいました。

この小川には
蛍の幼虫が住んでいて、
暗い方がいいので
ばくちの木の下枝を
切らずに日陰をつくっていました。

枝がたくさんあったので、
雪が重かったのかもしれません。

下枝を切って、
起こす作業をしてくださっていました。

 

ばくちの木は、桜の仲間。

発見当初は何の木だかわからなかったそうです。

桜の仲間という決め手になったのが、
桜の仲間に特徴的な蜜線。

蜜線から蜜を出して
アリたちを呼んで、
ボディーガードにしているとのことです。

桜の仲間でも常緑の木だそうです。

この木は4年くらいの木。

7~8年で花が咲くそうです。

花はウワミズザクラに似て、ブラシ状。

どんなお花か早く見てみたいです!

そんな話をしていたら・・・

ばくちの木の種

ばくちの木の種を発見しました。

これが種だという証拠は、
先端についた雌しべの痕。

誰にも気づかれずに、
花をつけていたようです。

今年は気をつけて見てみようと思います。

 

2月の生き物観察会で見られた見晴らしの丘~くわくわ森の植物たちにつづく。

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