4月の生き物観察会~田んぼ・俣野遊水地・下飯田遊水地で見られた生き物たち

毎月第一火曜日に開催している
天王森泉公園の生き物観察会

 

4月の生き物観察会のブログの
続きです。

whispering-of-trees.hatenablog.jp

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植物

コオニタビラコ(小鬼田平子)

キク科ヤブタビラコ属の二年草。

田平子とは、水田にロゼット状の根生葉を広げた様子を表したもの。

若葉は食用となり、春の七草でいうホトケノザは本種のこと。

高さは10㎝ほど。

3~5月に、直径1㎝ほどの黄色の頭花を開く。<1>

思ったより、ずっとずっと小さくて
はかなげなお花でした。

これからもっと成長するのかな?

柔らかくて瑞々しいお花!

 

***

 

田んぼから見た天王森泉公園の
ヤマザクラがきれいでした。

和泉川の方を見ると、
こちらも川沿いの桜がきれいでした。

***

ノミノツヅリ(蚤の綴り)

ナデシコ科ノミノツヅリ属の二年草。

その小さな葉を蚤の綴り(粗末な衣)に見立てたものといわれる。

花期は3~6月。
花は白色の5弁花で直径5mmくらい。<1>

日本在来種のハコベに似た
かわいいお花です。

 

ノボロギク(野襤褸菊)

キク科キオン属の一年草

明治の初めに渡来したヨーロッパ原産の帰化植物

現在は人里にごく普通に見られる。

ボロギクとはサワギクの別名で、サワギクに似ること、野に生えることからこの名がある。<1>

 

キツネノボタン(毛狐の牡丹)

キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草

草地、田の畔、池のふちなどの湿ったところに生え、水田の雑草として知られる。

有毒植物。

本州~沖縄までに分布します。
花期は3~6月。<2>

金平糖のような実がなるとのこと。
楽しみです(^^♪

 

レンゲソウ(蓮華草)とタネツケバナ(種漬花)

レンゲソウは、マメ科ゲンゲ属の二年草。

中国原産。

根に根粒菌がついて空気中の窒素を固定できるため、もとは緑肥として利用されてきた。

これが水田地帯を中心に野生化したもの。

以前は日本の風景の中にとけ込んで親しまれてきたが、現在ではあまり見られなくなった。<1>

子どもの頃は、レンゲソウを摘んで
花輪をつくって遊びました。

赤紫のレンゲの花を見ると
テンション上がります!

私の大好きなお花の一つです。

タネツケバナは、
アブラナ科タネツケバナ属の二年草。

種もみを水に漬け、苗代の準備を始めるころに花を咲かせることから、この名があるという。

水田、水辺の湿地などに多い。

日本全土、北半球の温帯に分布する。<1>

 

ナズナ(薺)とホトケノザ(仏の座)

ナズナアブラナ科ナズナ属の二年草。

春の七草の一つです。

実の形が三味線のバチに似ることからぺんぺん草の別名がある。

日本全土に分布します。<1>

実を下に引っ張り垂れるようにして、
ブンブン振ると「ペンペン」と
音がするので、ぺんぺん草かと
思っていました。

参加したみなさんとペンペンして
遊びました。
なつかしい~~~(^^♪

 

***

 

ホトケノザは、シソ科オドリコソウ属の二年草。

和名は対生する葉を蓮座に見立てたもの。

春の七草ホトケノザは本種ではなく、キク科のコオニタビラコのこと。<1>

私はホトケノザも大好き!

つぼみの濃い赤紫もきれいです。

 

クスダマツメクサ(薬玉詰草)

マメ科シャジクソウ属の一年草

ヨーロッパ原産で、日本では1940年代に確認された。(ウィキペディアより)

松江の花図鑑によると、

西アジア北アフリカにかけての原産。1943年に横浜市で見いだされ、その後は全国的に見つかっている。

と書かれていました。

私は、コメツブツメクサは
見たことがあったのですが、
クスダマツメクサは初めてでした。

コメツブツメクサの大型バージョン
という感じです。

レモンイエローの金平糖みたいな
かわいいお花です。

 

シダレヤナギ(枝垂れ柳)

ヤナギ科ヤナギ属の落葉高木。

原産地は中国。

(ウィキペディアより)

新芽の黄緑色がきれいで、
風になびく姿が涼やかです。

ちょうど花が咲いていました。

日本のシダレヤナギはほとんどが
雄株のため実ができないそうです。

そういえば、実は見たことがありません。
そうだったのか!ということだらけです(笑)

 

ハマダイコン(浜大根)

菜の花の中にちらほらと
ハマダイコンが咲いていました。

アブラナ科ダイコン属の二年草。

海岸の砂地に生える。

日本全土。朝鮮南部に見られる。<1>

ピンクの縁取りの菜の花みたいで
きれいでかわいいお花です。

 

ヘラオオバコ(箆大葉子)

オオバコ科オオバコ属。

ヨーロッパ原産の雑草。

日本には江戸時代末期に侵入したものとされ、その後広く日本全土に分布を広げた。

葉っぱがヘラのような形をしているので、
ヘラオオバコというそうです。

若葉はおひたし・天ぷら・和え物などにして
食べられるそうです。

今度食べてみようかな~!

 

昆虫

モンキチョウ

ピンボケでごめんなさい。

白い蝶も黄色い蝶もモンキチョウ

私は、白い蝶はモンシロチョウ、
黄色い蝶はモンキチョウだと
思っていました。

黄色い蝶がオス。
白い蝶がメスなのだそうです。

黄色い蝶の方は、
ナンバリングされています。
どこかで調査しているのでしょうか?

 

ベニシジミ

ベニシジミにたくさん出会えました。

ベニシジミについて詳しくは、
オレンジ色の蝶たちをご覧ください。

泉の森のガイドHさんによると、
シジミチョウは蝶たちの中でも
つぶらな瞳がかわいい蝶なので、
目に注目してください!とのこと。

注目してみると・・・

黒いつぶらなお目目がかわいい!

確かに、他の蝶たちの眼は
昆虫的でちょっと怖い感じもします。

シジミチョウは黒だからかわいいのかな?

羽を閉じると、

グレーっぽい色に黒い斑点と
オレンジ色の斑点がオシャレ!

光の当たり方によって、
グレーの色が変わります。

きれい!

こんな色合いも素敵ですね~。
え?地味?

 

コガタルリハムシの幼虫

幼虫って毛虫だったり、
芋虫みたいな形だったり、
一般的には気持ち悪いと言われます。

私も苦手です(^_^;)

でも、気持ち悪い幼虫の時期を
過ごして、美しい蝶になったり
虫になるのですよね。

コガタルリハムシの幼虫は
ギシギシの葉っぱの裏にいました。

・分布:本州~九州・対馬

メスは関東平野部で、2~5月に食草であるギシギシの葉裏に20~50卵を卵塊として産付する。

ハムシ類では最も早く出現する種で、早春の河川敷で大発生し、ギシギシの葉を食べつくす。

卵は回転楕円体で、個体数の多い場所では簡単に見つかる。<3>

図鑑の写真によると成虫になった姿は
黒い虫でした。

 

アメンボ

アメンボの名前の由来は、

本来の意味は「飴棒」で、「飴」は、臭腺から発するのような臭い、「棒」は体が細長いことから(ウィキペディアより)

飴のようなにおいがするなんて!
知りませんでした。

てっきり、アメンボのアメは
雨かと思っていました。

水に浮かび進むしくみは、

足先の毛だけを水面につけて、毛が水を撥く表面張力を利用して水面に浮かぶ。脚の先端部からは油を分泌している。表面張力は、雌が雄を背に乗せても沈まない程度に強い。

中脚の運動で推進し、後脚で方向を定めて、水面を滑走する。

(ウィキペディアより)

食べ物は、

全て肉食で、水面に獲物となる小動物や死骸が落ちると、すばやく接近して前脚で捕獲し、針のように尖った口器を突き刺して消化液を注ぎ込み、溶けて液状になった体組織を吸汁する(体外消化)。

(ウィキペディアより)

写真のアメンボは交尾中でした。

神出鬼没のアメンボ。
いつもどこから来たんだろう?と
思っていました。
羽があって、飛んでくるのですね!

 

ツグミ

スズメ目キビタキ

大きさ24cmくらいの冬鳥です。

10月~5月に見られます。‹4›

 

後ろ姿だと何の鳥か分かりにくいですね。

横から見ると、

こんな模様の鳥です。

グラウンドに9羽くらい見られました。

土の中に住む昆虫類や幼虫やミミズ類を
食べます。<4>

 

オオバン

ツル目クイナ科

湖沼、池、河川、ハス田などにいて、水草の葉や根、昆虫類も食べる。

この辺りでは、留鳥または漂鳥。<4>

たくさんの葉が出て
虫たちも活発になり、
オオバンが嬉しそうに見えました。

食事中だったようで、
数羽で歩いては何かをついばんでいました。

 

コチドリ

チドリ目チドリ科

4月~9月に見られる夏鳥です。
基本的には春先に九州より北の地域へと渡来します。

大きさ:全長16㎝ <4>

私は初めて出会いました。

ズン!と丸くて、黒い模様がキュート。
かわいいです(^^♪

グラウンドにいました。

こんな格好すると、
ぜんぜん違う鳥みたいです。

踊っているみたいでした(笑)

 

カワセミ

ブッポウソウカワセミ

全国に生息する留鳥、または漂鳥。

海岸から低山までの河川、湖沼、池などの環境に住む。<4>

 

このコはくちばしの下側が
赤っぽいのでメスです。

この辺りにはカワセミがたくさんいて、
観察会のたびに出会うことができます。

「水辺の宝石」といわれるだけあって、
とても美しいので、いつ出会っても
嬉しくなります。

飛んでるカワセミくん。
こちらはオスです。

この後、水中に飛び込んで、
小さな魚を捕えていました。

 

アオサギ

ペリカン目サギ科

全国各地の水辺に生息する留鳥、または漂鳥。

オスとメスは同色。

全長93㎝。<4>

飛んで来てくれました。

羽を広げると大きくて迫力があります。

お~~~かっこいい!と思わず
シャッターを切っていました。

 

***

 

この日、一番水辺をにぎわせていたのは!

このコです(*^-^*)

日本にはいない、お腹全体が黄色い
ヨーロッパシジュウカラではないか?
と、ざわざわしていました!

確かにお腹が黄色いです。

鳥に詳しい方に聞くと、
「ヨーロッパシジュウカラ
お腹全体が黄色いよ!違うんじゃない?」
とのことでした。

上の写真はかなり
お腹全体が黄色いのですが・・・

お腹の上部、胸の辺りだけが
黄色い個体が多い印象でした。

みんなで写真をよく見て・・・
ヤナギの花粉と同じ色だから、
ヤナギの花粉が
お腹についているのではないか?
ということになりました。

ということで・・・
ヤナギ食べ放題の食いしん坊
シジュウカラをご紹介します。

 

シジュウカラ

スズメ目シジュウカラ

市街地の樹木が比較的多い庭園や公園、住宅地から山地の林などのほか、冬季はアシ原や池のアシ原でも見かける鳥。

全長15㎝

留鳥または漂鳥。<4>

ヤナギの花が一斉に咲いて、
シジュウカラも喜んで
食べまくっているのでしょう(笑)

ほとばしる果汁!ではなく花粉!

胸にヤナギの花がついています。
こうやって花粉がついて黄色くなるようです。

メジロたちもそれに加わっていました。

春はみんなが待ちわびる
季節なんだな~と思います。

豊かな地球の恵みに感謝ですね。

このコは、ヤナギの花をほおばり過ぎの
食いしん坊に見えました(笑)

 

モズ

スズメ目モズ科

全長20㎝

漂鳥または留鳥

縄張りをもち、昆虫やカエル、ミミズやヘビ、ネズミ、小鳥などを採食する小さくても肉食の優れたハンターです。<4>

このコは、羽に白斑があるので
オスです。

周りを見回しては、滑空していました。
滑空して移動した先は桜の木。

よく見ると、
口に何かをくわえています。

狩り成功のようです!

それにしても速すぎて、
何かを捕えたのも分かりませんでした(^_^;)

 

***

 

帰りは桜を愛でながら帰りました。

今、和泉川沿いの道で咲いているのは、
小松乙女という品種だそうです。

ところどころ花びらの先が
濃いピンク色で、美しい桜です。

うっとりワクワク(*^-^*)

春はいいですね~!

 

今回の生き物観察会も楽しかったです(^^♪
すべてに感謝☆

 

 

参考文献:

1.春の山野草ポケット図鑑 菱山忠三郎著 主婦の友社

2.改訂版 散歩で見かける草花・雑草図鑑 写真:鈴木庸夫、解説:高橋冬

創英社/三省堂書店

3.虫の卵ハンドブック 鈴木知之著 文一総合出版

4.自然散策が楽しくなる!野鳥図鑑 叶内拓哉著 池田書店