天王森泉公園では毎年
コブシの花が早春の見晴らしの丘を
きれいに彩ります。
私も大きなコブシの木に
白い花がたくさん咲くのを
楽しみにしていました。
ところが・・・今年は一本の木は
ほとんど花を楽しむことが
できませんでした。
なぜ、花が咲かないのか?
なぜ、咲いた花が
どんどん減ってしまうのか?
そのコブシの木を観察していると・・・
犯人は、ヒヨドリでした!
見晴らしの丘のコブシの花を食べていたのはヒヨドリ
コブシを食べていた犯人は
すぐに分かりました。
数羽のヒヨドリが
「ピーヨ、ピーヨ」と鳴きながら
コブシに群がっていて、
しきりにコブシの花を
ついばんでいました。
無残にもコブシの花の
影も形もなくなっていました(^_^;)
残った花を見てみると
こんな感じです。
このコブシの木だけ花が全部
食べつくされてしまいました(^-^;
きっとこの木の花は
美味しかったのでしょう!
大人気でした。
花がなくなってきた3月28日には
となりのコブシの木の花を
食べていました。
***
『身近な鳥のすごい食生活 唐沢孝一著』に
ヒヨドリが食べた後の痕跡について
書かれていました。
ヒヨドリなどの鳥が花や葉などを食べた時にできる嘴(ビーク)の痕跡を「ビークマーク」という。
ビークマークは、モクレンやコブシの花弁、アブラナの葉などをついばんだ時に花弁や葉にくっきりと残る。
また、真っ赤なアオキの果実をついばんだものの、大きすぎて喉を通らなかった時に落としてしまうことがある。
そんなアオキの果実には、ヒヨドリのビークマークが鮮明に刻まれている。
興味深いのは蝶の後翅にできるビークマークである。
たとえば、アカボシゴマダラの後翅の先端には赤い模様がありよく目立つ。
またジャノメチョウやヒメジャノメチョウなどの後翅にもよく目立つ蛇の目模様がある。
ヒヨドリはこの目玉模様を頭部と間違って狙いをつけて捕えようとするが、蝶は翅の一部を切られただけで逃げることができる。
ヒヨドリは雑食性で、
木の実、花蜜、花芽、花弁、がく片、野菜の葉など植物質のほか、爬虫類、小型の両生類なども捕食する。(野鳥図鑑より)
この食性の幅が、
都市に進出できた理由でも
あるそうです。
もともとは冬鳥だったヒヨドリ
『身近な鳥のすごい食生活 唐沢孝一著』
によると、
今ではすっかりおなじみの都市鳥だが、都心(山手線内)で繁殖するようになったのは
1970年ころからである。それまでは山野で繁殖し、秋~冬に年に飛来して越冬していた。いわば冬鳥であった。
私は、物心ついた時から
一年中ヒヨドリの姿を見かけていたので
冬鳥だったことにびっくりしました!
鳥たちも時代に合わせて
変化しているのですね!
これもビークマーク
前出の本によると、
ヒヨドリは食料がなくなると
ユズリハなどの葉も
食べつくしてしまうそうです。
この写真はタブノキなのですが、
かなり食い荒らされていました。
ヒヨドリが食べている姿を
見たわけではいないので、
ヒヨドリが食べたと断定はできませんが・・・
本に載っている写真に似ているので、
ヒヨドリが食べたのかな?と
思いました。
何でも食べる性質が
都市の鳥としてすっかり定着する
力になったのですね。
桜の蜜を吸うヒヨドリ
昨日お花見に行きました。
そこで桜の蜜を吸うヒヨドリに
たくさん出会いました。
桜の蜜はヒヨドリにとって
おいしいスイーツなのでしょう(^^♪
嬉しそうでした!
ヒヨドリはくちばしが細くて長いので、
花の中にくちばしを突っ込んで
蜜を吸うことができます。
お花にとっては受粉してもらえるので
ありがたい存在です。
一方、くちばしが太いスズメなどは、
くちばしが花の中に入らないので
花の根元をちぎって、
そこから蜜を吸うのだそうです。
花にとっては蜜泥棒。
招かざる客です。
時々、桜の花が花のつけ根から
地面に落ちていることがあります。
それは、スズメなどの
くちばしの太い鳥が蜜を吸った後の
花かもしれません。
嬉しそうに花から花へ
蜜を吸うヒヨドリを撮影していて、
気になったことがありました。
この写真、
顔のところをよく見ると・・・
え????
顔のところにネズミみたいなひげがある?
なんじゃこりゃ?(笑)
疑問がつきません。
また調べてみたいと思います。
ヒヨドリの基本情報
すべてに感謝☆
参考文献: