野の花苑にて撮影したコマツナギ
野の花苑でコマツナギの花が、
くわくわ森でキダチコマツナギが
咲き始めました。
コマツナギは在来種です。
コマツナギ基本情報
●和名:コマツナギ(駒繋ぎ)
●分布:本州、四国、九州。朝鮮(済州島)、中国。
●花期:7~9月
●高さ:40~80㎝
●特徴:
・野原や河原、土手、道端、海岸など、日当たりのよい乾いた場所に生える草本状の小低木。
・葉は奇数羽状複葉、小葉は7~13枚あり、長楕円形で長さ8~15mm。
・花は葉のわきに長さ4~10㎝の総状花序を出し、淡紅紫色の花をやや密につける。
花は長さ4~5mm。・豆果は黒く熟す。
(夏の山野草ポケット図鑑より)
キダチコマツナギ基本情報
くわくわ森にて撮影したキダチコマツナギ
●和名:キダチコマツナギ(木立駒繋ぎ)
●別名:トウコマツナギ(唐駒繋ぎ)●原産国:中国
●科名・属名:マメ科コマツナギ属の落葉低木。
日本在来種のコマツナギとほとんど変わらない。●花期:5~9月
●高さ:40~250㎝
キダチコマツナギは、
法面緑化のために中国から輸入された
そうです。
根張りがいいので、
法面の土砂が崩れないように
キダチコマツナギを植えて
安定させていたそうです。
帰化&外来植物見分け方マニュアルによると、
キダチコマツナギは外来種ということで、近年、法面からの駆除に動く向きがある。
在来の常緑広葉樹(ネズミモチなど)を混植すると次第に弱まり、衰退を早めることができるという。
と書かれていました。
コマツナギとキダチコマツナギの違い
見た目にはほとんど違いが分からない
というコマツナギとキダチコマツナギ。
違うところを探してみました。
●花期がキダチコマツナギの方が長い。
・キダチコマツナギは5~9月
・コマツナギは7~9月
ですが・・・
天王森泉公園では5月30日に
コマツナギもキダチコマツナギも
同じくらい咲いていました。
●茎の基部の太さの違い。
・キダチコマツナギは3~4cm
・コマツナギは1cm以下
帰化&外来植物見分け方マニュアルによると、
見た目の特徴がほとんど一緒で、もはや根元の茎の太さで識別するほかない。
と書かれていました。
●高さが違う。
・キダチコマツナギは高さが40~250㎝
・コマツナギは高さが40~80㎝
高さが80~250㎝くらいあれば
キダチコマツナギだと分かりますが、
それよりも小さいとどちらか分かりません。
***
この3つの違いから、やはり
根元の茎の太さで見分けるしかないようです。
天王森泉公園のコマツナギと
キダチコマツナギは全然似ていない
感じがします。
コマツナギは草のようで繊細に見えます。
花も花序が短くて、
コロンとした印象です。
これから花序が伸びてくるのかしら?
一方、キダチコマツナギは、
木という感じで、
花序が長くてシュッとした印象です。
私のイメージでは、
コマツナギはクズの花のようで、
キダチコマツナギはハギの花のよう。
私は天王森泉公園で初めて
コマツナギとキダチコマツナギを
知りました。
他では見たことがないので、
他の場所でも見つけて
違いを見てみたいと思います。
コマツナギ和名の意味
いちおう樹木の仲間ではあるのだけれど、草むらにあると“草”にしか見えぬほどコンパクト。
線は細いがそこそこ頑丈であるため、馬を繋いでおけるということで“駒繋ぎ”といった洒脱な名前をもらった。
土木の世界ではコマツナギも法面緑化で活躍する。
根張りがよく、手間もかからず、葉姿や花の愛らしさもひとしお。
(帰化&外来植物見分け方マニュアルより)
細くて外見からはそう見えないのに、
根張りがよくて馬を繋いでも
びくともしなかったので驚いて、
「駒を繋げるよ!」と教える意味で
コマツナギになったのかな?
と思いました。
コマツナギを食草とする蝶
コマツナギを食草とする蝶たちがいる
ことを知りました。
キタキチョウ
シロチョウ科の蝶です。
マメ科のハギの仲間を
主な食草としています。
モンキチョウ
シロチョウ科の蝶です。
コマツナギのほか、
マメ科のアカツメクサ、シロツメクサ、
ミヤコグサ、などを食草としています。
ツバメシジミ
シジミチョウ科の蝶です。
コマツナギのほか、
マメ科のシロツメクサ、アカツメクサ、
メドハギ、ミヤギノハギなどを
食草としています。
コミスジ
タテハチョウ科の蝶です。
コマツナギのほかに、クズ、ナンテンハギ、
ツルフジバカマ、ダイズ、ササゲ、
フジマメ、シロツメクサ、ケヤキ、
クサネム、サイカチなどを食草としています。
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どちらもかわいらしいお花です。
どこがどう違うのか?
違いを見にいらしてください。
すべてに感謝☆
天王森泉公園のホームページはこちら。
参考文献