7月の生き物観察会~弁天坂から見晴らしの丘

毎月第一火曜日に開催している
天王森泉公園の生き物観察会。

 

野の花苑につづき、

whispering-of-trees.hatenablog.jp

 

弁天坂から見晴らしの丘で
見られた生き物についてご紹介します。

 

 

植物

マルバツユクサ(丸葉露草)

弁天坂にて撮影

植物に詳しいYTさんによると、

日本在来種ですが、
関東以西にあったものが
温暖化の影響で
北上してきた植物の一つだそうです。

 

ツユクサと比べると、
名前の通りで葉が丸いです。

花はツユクサよりも小さいそうです。

 

植物に詳しいFさんによると、

繁殖力が強くてどんどん広がるとのこと。

天皇森の田んぼの空き地に
たくさん生えていてびっくりしました!

 

 

アズマネザサの花

弁天坂にて撮影

アズマネザサの花、
初めて見ました。

 

plantidentifierというサイトに
以下のように書かれていました。

竹は数十年に1度しか花が咲かないと言われるが、 アズマネザサはもっと短い間隔で花をつけるようであり、 頻繁に草刈される所では、毎年のようにちらほら花をつける群落もあるようである。 ただし、群生しているものが全部一斉に花を咲かせることは滅多にないようである。

 

森林インストラクター東京会
forest-tokyoというサイトによると、

アズマネザサの花について、埼玉自然学習センター・北本自然観察公園のホームページに次のような説明が載っていました。「タケやササは地下茎でつながっており周期的に花を咲かせます。アズマネザサの場合は、短いもので30年、長いもので120年といわれており、花が咲くと地下茎でつながっているすべての株が枯れてしまいます。」ということです。

 

弁天坂のアズマネザサは
それほどの群生はしていません。

そもそも私は
ここにアズマネザサが生えていることに
気づいてもいませんでした(;^_^A

 

今後、枯れてしまうのか?
観察してみたいと思います。

 

 

アカツメクサ(赤詰草)

見晴らしの丘にて撮影

ヨーロッパ、西アジア、北西アフリカ
原産の外来種

牧草としてシロツメクサと共に
日本にやってきたそうです。

多年草

 

今やアカツメクサ
どこにでも咲いているので、
ご紹介するのをいつもスルーしてしまう
花でした。

 

春から咲いていましたが、
今とてもきれいに咲いています。

 

 

ベニセンコウタケ

見晴らしの丘にて撮影

草地や芝生に生えるキノコ。

触るとぽろぽろと折れてしまいます。

 

緑の中に赤いニョキニョキが
映えてカラフルです。

 

 

エゴノキの実

見晴らしの丘にて撮影

白いお花は森のシャンデリア
と呼ばれますが、

実も森のシャンデリアですね!

 

コロンコロンした
かわいらしい実です(^^♪

 

 

昆虫

アオバハゴロモ幼虫

弁天坂にて撮影

 

私は生き物観察会に参加するまで
木や花の茎につく白い綿のような
ものの正体を知りませんでした。

その正体は、
ハゴロモの幼虫が分泌する綿状の物質
なのだそうです。

 

白いフワフワした綿状の部分がそう!
よく見かけますよね

幼虫も成虫も草木の汁を吸って
弱らせてしまうし、
外観もよくなくなってしまうので
害虫にされています。

でも、おもしろい生き物ですよね。

 

 

ササキリの幼虫

弁天坂にて撮影

野の花苑でも見かけた
かわいいササキリちゃん(^^♪

野の花苑で見たササキリ

 

弁天坂で見かけた触覚が一本短い
ササキリは、何か食べていました。

 

よくよく見ると…
ハゴロモを食べているようでした。

 

主にイネ科の植物を食べるそうですが、
肉食でもあるのですね!

 

 

ウスカワマイマイ

弁天坂にて撮影

 

殻が薄くて半透明なのが特徴の
タツムリ。

 

夜行性で野菜や植物を食べるそうです。

 

今は眠っているところかな?

 

 

シオヤアブ

弁天坂にて撮影

 

ムシヒキアブの仲間で肉食性。

 

顔がおじいさんっぽくて、
ちょっと笑えるチャーミングなお顔。

 

 

見晴らしの丘にて撮影

 

見晴らしの丘で、シオヤアブの雄
にも出会えました。

 

見た途端、
「プ!!!なんてかわいいおしり」と
思いました。

白いポンポンがチャーミングです。

 

昆虫界きっての名ハンターといわれる
そうですが…


このオスはアカツメクサ
くっついたまま、
なかなか離れませんでした。

 

 

トウキョウヒメハンミョウ

見晴らしの丘にて撮影

 

大きなアゴで昆虫(ミミズやアリ)を捕まえて食べる。

 

このときも、何か食べていました。

 

私は今まで昆虫を観察することは
ほとんどなかったので、
初めて見るものばかり!

 

トウキョウヒメハンミョウもその一つです。

 

見る角度によって、
とてもかわいい顔に見えます。

 

生き物に詳しいOさんの写真

後ろから見たトウキョウヒメハンミョウのお顔。

かわいくないですか?

 

 

 

前から見るとすごいアゴです!

ハサミがたくさんあるようなアゴです。

 

 

ヒシバッタ

見晴らしの丘にて撮影

この地味~なバッタ。
ヒシバッタというのですね。

 

子供のころ、
土の塊?
木の破片?
枯れ草の切れ端?
と思ったらバッタだった!
という記憶があります。

 

擬態しているのかな?
だったら成功!ですね。

 

 

キマダラカメムシの卵と幼虫

生き物に詳しいOさんからの写真

 

この丸いツブツブは何だ?
と思ったら、
卵からかえったばかりの幼虫が集まっていました。

 

幼虫は白と黄色と黒のきれいな色合いです。

成虫になると下の写真のような姿になります。

 

くわくわ森にて撮影

ずいぶん姿が変化するのですね。

 

 

カラスハエトリ

生き物に詳しいOさんからの写真
見晴らしの丘で観察

 

●大きさ:約5㎜

●出現期:5~9月

●分布:本州・四国・九州

小さい虫を捕まえて食べます。

この写真のカラスハエトリはオスで、
メスはもっと白っぽいそうです。

(虫ナビより)

 

 

ツマグロヒョウモン

見晴らしの丘にて撮影

大きさ2.7~3.8mm

幼虫はスミレ科の植物を食べて
育ちます。

メスとはずいぶん模様が違います。

メスはこちらに写真が載っています。

→ ツマグロヒョウモン

 

 

モンキチョウ

見晴らしの丘にて撮影

●大きさ:23~34mm

●出現期:3~11月

●分布:北海道~九州

●越冬形態:幼虫

●食草:マメ科の植物

(日本のチョウ成虫・幼虫図鑑より)

 

 

エゴノネコアシ

見晴らしの丘にて撮影

虫えい(虫こぶ)です。

まるでお花が咲いているかのようです。

 

中には、エゴノネコアシアブラムシ
というアブラムシがいるのだそうです。

 

初夏にエゴノキからアシボソに移動、秋にアシボソからエゴノキに戻る興味深いアブラムシです。

エゴノキで越冬した受精卵が孵化し、無翅型の雌が生まれ、エゴノキの芽を吸汁します。

その刺激で芽が変形し、枝先にバナナ房状のゴール(虫えい、虫こぶ)が形成され、この中で胎生単為生殖で増殖します。

このゴールを猫の足に見立てて、エゴノネコアシといいます。


やがて有翅型が誕生し、7月になると虫瘤から飛び立ちアシボソに移動します。
アシボソでは、胎生単為生殖で無翅型の世代が繰り返されます。


秋になると有翅虫が羽化し、エゴノキへ戻り雌と雄の有性虫を産みます。
そして雌雄が結ばれ受精し産卵。

この受精卵が越冬して翌春に孵化、再びこのサイクルを繰り返します。

 

(自然工房ゆりの木さんのサイトより)

 

アシボソというのは、
イネ科の植物です。

 

不思議な生態を持つアブラムシですね。

アブラムシというと、
緑色の小さい虫を思い出しますが…

アブラムシにもいろいろな種類がいるのですね。

 

先ほどの参照サイトに
アブラムシの写真も載っています。

 

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7月の生き物観察会~くわくわ森につづく。

whispering-of-trees.hatenablog.jp

 

 

天王森泉公園のホームページはこちらです。

www.tennoumori.net