学名にnipponicumという名前がつく寒葵(カンアオイ)。
日本固有種の植物です。
寒葵(カンアオイ)基本情報
- 和名:寒葵(カンアオイ)
- 別名:カントウカンアオイ
- 学名:Asarum nipponicum
- 科名・属名:ウマノスズクサ科・カンアオイ属の多年草
- 分布:関東地方南部から紀伊半島東部の地域(千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県)に分布する。日本固有種
- 花期:10~2月
- 高さ:2~3㎝と茎は短く、地面を匍匐する
- 特徴:
・山地の林下に生育する
・花のように見えるのは花弁ではなく3枚の萼片。直径2㎝程度
・ギフチョウの幼虫の食草
日本の野草という図鑑によると
分布:本州千葉県から静岡県。
雑木林はスギ、ヒノキなどの植林の林床で、カンアオイの常緑の葉をよく見かける。
花が枯葉や土に埋もれるようにして咲き、地味なため気づかないことも多い。
葉の根元を探すと花が見られる。
ナメクジやカタツムリが花粉を運ぶ、変わったタイプの花である。
また、ギフチョウの食草としても知られている。
カンアオイの仲間は種類が多く種の見分けが難しいが、分布域が狭く、生育地が分かると種名がおおよそ推定できる。
オトメアオイは神奈川県、静岡県に、ミチノクアオイは長野県、新潟県、東北地方に分布するなどである。
我が国にカンアオイ属は約25種あり、その多くが我が国固有の種である。
(1990年初版)
との記述がありました。
温暖化などの影響で、
1990年とはだいぶ植物の世界も
変化してきているかもしれません。
分布域の記載を見ると、
そんな気がします。
花粉を運ぶのが、
ナメクジやカタツムリなんて!
そんな花もあるのですね!
お花の世界では変わり者ですね(笑)
でも、変わり者って味があるモノ。
調べていくと、カンアオイの
魅力にはまってしまいそうです(笑)
この図鑑の記載の中で、
神奈川県はオトメアオイが
生息しているとありました。
葉の模様や花の形や色を見ると、
天王森泉公園のカンアオイも
オトメアオイかもしれません。
準絶滅危惧種に指定されているようです。
天王森泉公園の寒葵(カンアオイ)
2月の観察会ではまだつぼみでした。
葉っぱの下側に見えるのが
つぼみです。
ウィキペディアには、
花期が10~11月秋期に咲く。
と書かれていましたが、
天王森泉公園では、今、
3月に咲いています。
地面と同化したような色の
お花なので、
よく見ないと見落としてしまいそうです。
おもしろいお花ですよね!
参考資料:ウィキペディア